2010/07/28

玉石混合

正直に言うと,大学の先生がみんな優秀で,すばらしい研究業績を挙げているとかそういうことはありません.

まぁ,こんなのはどの業界にも当てはまることで,組織ってのは,少数の優秀な人たちと少数のろくでもない人たちと大半の普通の人たちで構成されるもんなんですよね.なんせ,蟻の世界にも当てはまることなのだそうだし.

昔々は,大学の先生なんて,それこそコネがあればなれて,旧帝大で大学院生をやっていたらそのうちどっかからお呼びがかかって,たいしてなんにもしていなくても大学の先生になれて,そんでもって年数を重ねていたら教授になっていたとかそういう人たちはかなりたくさんいらっしゃいます.

なんせ学位(所謂,博士やPhDとかいう称号)を取らなくても,なんにも業績を挙げなくても教授になれたってんだから楽なもんですよね.こういう世代の人たちを,私たち若い人たちは「ゆとり世代」と言って揶揄することがあります.いつ,どの業界にも楽なサイクルにいる人たちってのはいるもんです.

そんなこんなで,正直,「なんでこんなんで教授になっているんだ??」という人たちも多数いる一方で,「すばらしいな」という驚嘆の念が上がるような人ももちろんいらっしゃいます.

「同僚」というのもちょっと心苦しいのだけれど,今年うちに私と一緒に入った人で,その道の権威ともいうような人がいらっしゃいます.

リタイアの足音が聞こえてくるような年代の人ですが,人柄も温厚で,実に知的.委員やら何やらで一緒に仕事をすることがとても多いのですが,刺激になることが多いですし,それに話をしていても実に楽しい.

興味深い話がたくさん聞ける.

こういう人はいろいろな物事に対する知的好奇心のアンテナが敏感だし,仕事が早いし,それに外部から高く評価されることが多いという経験から自然と醸し出される懐の深さというものがひしひしと感じられる.

その人の名前をググってみれば,英文でも日本語でもたくさんヒットするのだけれど,今日,ちょっとその人の著作(「秋葉原は今」)を大学図書館で見かけたのでちょっと手に取ってみた.

とてもおもしろい.

文章にリズム感がある感じだし,それに分析が実に鋭い.歴史的背景や経済状況,地理関係といった諸要素が余すところなく切り込まれている感じだし,過不足なく,かつ必要十分な情報が的確に盛り込まれている.

門外漢なのだが,あまりにおもしろくてついつい読みふけってしまった(おかげで,授業が終了したにもかかわらず,明日も大学に雑用をしにいかなければならない羽目に).

端から見ていて,業績的にも人格的にもすばらしいお人なのだが,その実力を見せてもらうと,さらに感服の念が高まる思いである.

こういう,自分に刺激を与えてくれる人と一緒に仕事ができるのは,実に幸運であると思う.

自分が傲慢になるなということを自然と戒めてくれるし,刺激になるし,いろいろな話を拝聴する機会も得られ,それで自分が「おもしろい」と思える機会も増える.

それにオープンキャンパスなんかで自分の大学をアピールする時にも,自信を持って薦めることができる.いや,こんな人のゼミに入れる学生さんなんて,すごく幸運だと思いますよ.

やはり優秀な人材というのは,いるだけで組織が活性化するものである.

また秋口にいろいろと仕事をする機会があるので,その時にいろいろと質問攻めしてみよう.

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