2010/08/20

報徳学園 vs. 興南

白熱した試合でした.

気合い(?)入れて見るために,朝から部屋を掃除して(てか,単に水回り含めて大々的に掃除するのが週に一回というだけの話),珈琲を入れて(氷水につけて冷やして飲んでいる),観戦しました.

個人的な勝敗予想も興南有利だったのですが,そこは判官贔屓というか,近畿勢の力を見せてほしいとか,ちびっこたち頑張れという気持ちを持って,報徳を応援しながら観戦していました.

結果は残念でしたが,緊迫した好ゲームで,最後の最後まで気を抜けない試合でした.9回裏2アウト3塁で点差は一点,相手は4番バッターという緊迫した場面で底力の出る島袋くんの投球は圧巻でした.

報徳学園は部員127人という大所帯ですが,突出した選手が少なく,体も小さく,新チームで臨んだ去年の秋の大会は3回戦負けというチームだったのだそうですが,「よくぞここまで」というぐらいにすばらしいチームになったのではないかと思います.永田監督の指導の賜なのでしょうが.

私自身も足が速いというのが取り柄のちびっこ野球選手だったので,(レベルは違いますけど)シンパシーを感じながら応援していました.>特に八代くんと谷くん.

報徳は1番から7番までがなかなかしぶとい打者揃いで(8番は投手の打順で,9番の長谷場くんは守備用の選手),特に島袋くんのアウトローのストレートに山をはって打っていた感じでした.島袋くんはアウトローのストレートを決め球に使うし,ストライクゾーンで勝負してくる傾向がある.変化球でカウントを取ることもあるけれど,基本,ストライクからボールゾーンに落としてくるので,見送ればボールになることが多いんですよね.報徳はここの見極めがしっかりとできていたと思います.打者によっては高めに浮いてくる変化球を絞って打っていた人もいましたが.

今日は八代くんが手をつけられないくらい好調で,唯一の凡退も国吉くんの攻守(これは本当にすばらしかった)に阻まれただけなので,とにかく凄かったと思います.4打点を上げた中島くんは,ローボールヒッターでアウトコースにも強いのだけれど,1回と2回(注:報徳が得点している)はインハイに投げきれなかった興南バッテリーの負けでしょうね.最終回は高めのストレートで三振に取っていましたが,攻め方としてはあれが正解.越井くん,森田くん,浦崎くんはちょっと対策されていたという印象.越井くんは2回のタイムリー以外はタイミングが合っていなかったし.7番の木下くんはタイミングが合っていましたね.足も速いし,塁上でもうちょっと仕掛けてもいいかなと思いましたが.

序盤の興南バッテリーは,アウトコースいっぱいのストレートにちょっとこだわりすぎていた感がありました.インコースが使えていなかったのと,変化球で空振りを取ろうにも,振ってくれなかったのでちょっと苦労していた感じです.中盤以降は変化球でカウントを整えてからストレート勝負に切り替えて立ち直りましたが.

しかし,興南の打線と守備は抜群ですね.まさに「王者」の風格.横綱の試合といった感じです.

打線は同じようなアプローチの仕方をするのだけれど,国吉くんと我如古くんが懐が深くていいバッターです.インサイドアウトのスイングをマスターしている感じだし,右打者だけれど,右方向への打球が鋭い.懐深くまで引きつけて打てるので,選球眼がいいし,スイートスポットが広く,多様な球種に対処できる.あと特筆すべきは慶田城くんと銘苅くんの2人の左バッター.高校野球で見かける典型的な左の好打者といった感じです.

報徳は大西くんが序盤,スライダーが素晴らしかったのだけれど,中盤以降ちょっと浮いたところを狙われてしまいました.スタミナがちょっとないという印象の投手だし,5回ではかなり「攻略された」という感じだったので,6回の頭くらいから田村くんに代えてくれないかな,と思って見ていました.

しかし,大西くんは3年生で田村くんは1年生.この試合は大西くんの志願の先発で,エースとしての監督との信頼関係というのも踏まえると,続投してもよかったのかなとは思います.高校野球なんて人を扱っているわけだし,合理的な「勝ち」だけにこだわる采配が必ずしも「いい」わけではないですしね.それに端から見ている以上の実力を発揮することが,若い人たちにはあるわけだし.

結果は負で,7回のタイムリーは失投を打たれたらしく,降板してからベンチで柵を叩きながら悔しがる大西くんの姿が印象的でした.ベンチの端で立っていた永田監督はもしかすると,「打たれる」と予測しながらも続投させていたのかもしれません.しかし,秋以降に急速に力をつけてきたこのエースに,気の済むまで投げさせてやりたかったという親心が働いたのだと,私は思います.この試合後も,そして以前の試合でも,試合が終わる毎に談笑し,握手をしているこの二人を見ていると,この推測はあながち間違いではないと思うのですが.

田村くんは1年生だけど,度胸があって実に清々しい.球速表示以上の球の切れがあるし,変化球を確実にコーナーに投げ分ける制球力が出てくれば,本当に「桑田二世」のような大投手になるのではないかと思います.来年以降に期待したいと思います.

とにかく,報徳も興南もダークな噂がないし,実力も,そして行動やふるまいにおいても,実に高校野球らしいチームだと思います.我喜屋監督も人格者で,野球をよく知っている監督だし(些細な一つ一つのそつのないプレーを見ていると,本当にそう思う),ぜひとも興南には優勝してほしいなと思います.

「自分はまだまだうまくなれる」という確信を持って,全力で野球ができる人たちっていいな.

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