2011/06/13

食を改善する

日本に住んでいて,「食育」という言葉はあまり意識することもないし,栄養士,で,何?それ??という反応が返ってくることは多いと思う.

裏を返せば,これはこれで,日本の食事環境が恵まれているということに他ならない(まぁ,栄養士さんたちの職場環境がもうちょっと改善されれば言うことないのですが).

栄養士の卵である学生さんたちを多く持っている縁もあって,教科書だけじゃ足りない補充分の教材マテリアルを作ろうと思って,Jamie Oliverをネタにしようと,あれこれと教材を作成してみたのです.

イギリスでもアメリカでも知名度は抜群のJamieですが,何か日本ではイマイチですね.Naked Chefもそれほど知られてはいないらしい.

実際,数人の食物栄養学科の教員に知っているかどうか尋ねても,みんな「知らない」ということだし(海外の事情になんて興味ないんでしょうね.みんな).

Jamieがどんな人なのかを簡潔に説明すると,まぁ,王子様的な扱いのシェフということにでもなりましょうか.若くてイケメンの男性が料理を作って,もてなして,という雰囲気が女性ウケして,それでもって,男性の間でも刺激になったとでも言えば分かってもらえるのではないかと.

このJamieですが,単なる若いプレゼン上手の料理人というだけでもなくて,社会活動もけっこう精力的に行っています.

有名な所では,Feed me betterというキャンペーンを行って,イギリスの給食改善に,2億8千万ポンドもの金額を政府から引き出させたというのがあります.

イギリスの保育所から続く給食は,栄養という観点からは極めて貧しく,フライドポテトやフライドフィッシュやポテトチップスが主要なメニューという有様.

幼児の頃からファーストフード漬けにさせられちゃ,健康面でも味覚面でも貧しくなるのは火を見るより明らか.実は,アメリカほどではないですが,イギリスにおいても肥満は社会問題化しているのです.

他にも,Fifteenというキャンペーンで,18歳から24歳までの恵まれない若者に職業訓練を施すなどといった活動もしています.

最近では,アメリカの食育改善に乗り出した大統領夫人のミシェル・オバマと共に,アメリカの食育改善にも努めるようになりました.

言うまでもなく,アメリカは肥満大国で,死因の第一要因なのではないかという声も大きい(肥満だけが直接の原因でもなくて,健康管理不足,糖尿病,心臓病の全てに関連しているのは間違いありません).

テレビや各著作などの諸活動が認められて,去年は,TED prizeも受賞しました.これはそのときに行われたスピーチの様子です(日本語字幕の設定も可能です).



こういったものを英語の教材として使用させてもらおうかと思っていますが,日本の食育状況を広く海外に発信するような研究者がうちの大学から出てこないかな,とちょっと夢みたいなことを思っています.

まぁ,一番手っ取り早いのは,栄養士経験のある先生にデータをまとめてもらって,私が英語でどっかで発表してくることなんだろうけど.

でも,それをやっちゃー,おしまいですよね.

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