2011/09/02

理解はできないけど

えっと,H大さんでちょっと必要な専門書があったので本を借りてきたのだけれど,その横に,「ダーリンは外国人」シリーズで有名な小栗左多里さんの

英語ができない私をせめないで

という本があったので,手を取って,ついつい立ち読みしてしまいました.

その中身なんですけど.

凄く正直に言うと,タイトルで言い訳されている通り,怠け者でやる気がないけど文句だけは一人前に言うという人間の自己正当化の言説で埋め尽くされている感じです.

正直に言って,全然共感できないし,腹も立つし,読んでいていらいらしたりもするのだけれれど,それでも

「バカの言うことは理解できない」

と,全てをシャットダウンするよりは,やらない&できないとかいう人たちの考えることも少しは見聞してみたいと思って読破しました.

一度「やる」と決めたらとことんやらないと気が済まない性分の私としては,時折出てくる小栗さんの旦那のトニーの言説の一つ一つには頷けるのだけれど(e.g. 何か不明な点があればすぐに調べる,「その言葉だけ教えたって意味ないんじゃない?本当に知りたいなら,言葉全体を自分で勉強すべきだし,まず辞書をひくべきだよ p. 39」,「(英会話)学校に大金を払うなんてバカバカしいよ.そんなにお金をかけなくても言葉は覚えられるのにp. 40」),よくもまぁ,文化的背景も価値観も噛み合わないのに夫婦になれているよなと感心してしまう.

まぁ,どっかで気があっているんでしょうけど.

しかしながら,それでも,いろいろな巷の怪しい英会話学校の中身を紹介してくれるので実に有益でした.その手の学校はいろいろと見聞きはしていても,実際,私は通ったことなどないもので.

例えば,発音を強制するのに割り箸やらなにやらでごちゃごちゃやるとか,マンツーマン指導をして欲しければ,500万円を払わないといけないとか,この手の小規模の詐欺的英会話学校の話もあれば.

あちこちによく広告が打たれてある「英語耳になる!」とかいうマジックリスニングなるものが,たかだかCDと聴音機器セット一式で5万円もするのに,単なる睡眠装置でしかないとか(トニーが5分で寝た!とか,笑わせてもらいましたが).

しっかし,あれですね.

英語が使えればかっこよく見えるとか,英会話がいい趣味だとか,しかも英語力があれば実際,いい会社に就職できて,給料もよくなるとか,いろんな事情があるせいだと思うのだけれど,日本における英会話神話の歪みは本当にどうしようもないレベルにあるなと再認識したのでありました.

大学教育に携わる立場の人間としては,これら詐欺行為を告発し,徹底的に叩きつぶすぐらいのことをしないといけないのだろうけど,かといって,本当に英語が使えるようになるために越えないといけないハードルを提示したところで,大半の人間はやる気をなくして,投げ出してしまうのだろうなとも思う.

まぁ,そういうわけで,常に一定の少数の使い手だけがおいしいリソースを独占できるのだと考えることにして,日本の英会話産業を特別攻撃するようなマネはやめておきますけれど.

というわけで,また気が向いたら日本の英語教育事情についても考えてみようかな?

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