2012/12/01

時には左向き

えと,もう12月になったんですね.

そりゃ,札幌では道に氷が張っているし,今日なんか空気が冷たくて「痛い」感覚だったので,仕方ないですよね.

こんな日はワインでも開けることにする.それでご飯は,パエーリャ,茄子とパプリカの炒め煮,田舎汁(要するに里芋のないけんちん汁),たたきゴボウ.和洋混合でよく分からないことになっています.(そろそろ,再来週末に締切の論文の足音が,あーあー,聞こえない)

ところで,衆議院選挙のニュースが絶え間ないですけれど,政党と政策内容が分かりにくくって仕方ないですね.そもそも政権公約なんて言っているけれど,どこまで実現する気があるんだか.(どの政策をとれば効率的に票が集められるかという以上のことは,考えていないのだろうけど)

そういう意味では,維新の会の公約はすっきりとしていていいのかもしれない.「骨太」とか言われても,「そりゃ,どこの政党もそういうことを目指すだろうよ」という曖昧模糊とした目標なので,何を目指しているのか分かりませんし.要するに「とりあえず,俺たちに政権をよこせ.俺たちに任せろ.やることはそれから決める.分かったか,アホども」ということなんでしょうか.

そもそも,ここは党内でのまとまりが元々ないし,ジャンケンで決めるとか,フェードアウトとかいうワケわからん英語を使っているとか(元進学塾英語講師,元高校英語教師,元予備校英語講師,それでもって大学でも英語を教えている私にも分かるようにはっきりと,このカタカナ語の意味を教えてもらいたい),とにかく何がしたいのかがよく分からない.

ただ,一点,分かることもある.

この党は(「維新」などという言葉を使用するのも辞めて欲しいのだが),TPP参加,最低賃金の廃止,そして公務員の待遇引き下げという目標を掲げているが,ここから,日本の労働者の待遇の引き下げという目標だけははっきりと分かる.

企業の経営という観点から言えば,安くこき使える労働力が得られるのは望ましいことであるし,それだからこそ中国やらタイやらとアジア各国の物価の安い国々に日本の企業がたくさん進出しているという事実がある.

しかしながら,そもそも海外では言葉も風習も違うし,それに場合によっては,中国の反日デモのようなリスクに対処する必要もある.

当然のことだけれど,近場で,安全に安くこき使える労働力があるに越したことはないのである.

労働者の待遇を引き下げ,それでもって,奴隷同士に鎖の長さ自慢をやらせておけば,人件費が削られるし,海外に移転した企業が日本に戻ってくれば法人税も手に入るし,財界と仲良くしておけば,政治家としての地位も安泰になる.

ありがたいことに,人は自分が向上しようとする努力よりも他人の足を引っ張ることに努力を費やす傾向があるので,それこそ労働者の待遇のペースメーカーになり得る公務員の待遇を引き下げておけば,巷の貧乏をしている労働者の不満も軽減できるし,公務員に出さないといけない支出も抑えておけるし,一石二鳥である.

その結果,内需が引き下げられ,デフレが進行しようが,20年,30年も政治家を続けるつもりがない政治屋さんたちには知ったこっちゃないことだろうし,年度末の精算がうまくいっていればそれでいいというビジネスマンたちにも知ったこっちゃない話である.

今の世の中を動かしている人たちにとって,興味があるのは自分の利益がこれからも継続されるかというだけのことであって,赤の他人であるその他大勢の人たちが幸せになろうが不幸になろうがどうでもいいことなのである.大衆は暴徒化しない程度に生きていればそれでいいということなのだろう.

「公務員はね,こんなにもらっているんですよ」と言って,賃金を引き下げようとする橋下氏の政策に拍手喝采する人たちが少なからずいる.しかしながら,そういった人たちは,その引き下げられた分のお金が自分に回ってくることはないということだけは心しておくべきである.

それどころか,ペースメーカーである公務員の待遇が下げられれば,相対的に自分たちの給料がさらに下がり,さらには内需もどんどん下がっていき,自分たちのビジネスに致命傷を与えるということだけは覚えておいた方がいいと思う.

人は窮すれば,足を引っ張り合うという傾向をうまく把握し,それを巧みに利用しているこの政党の人たちは,頭がいい(褒めてはいないが)と感心してしまう.

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